森林のいとなみ

Working of Forest

五木村の暮らしは、
森林のいとなみと
ともにある。

熊本県の南部、球磨郡北部にある五木村は、
東は水上村、多良木町、西は八代市東陽町・坂本町、
南は山江村、相良村、北は八代市泉町の
五家荘地帯に隣接した村です。
村全体が九州山地の山岳地帯にあたり、
標高



m以上の山岳が連なっているいるため、
村域のほとんどが森林といっていいほどです。
村の暮らしは、そのまま
森林のいとなみとともにあります。
森林が健全な状態であることは、
村の暮らしに直接的に関わることでもあります。

五木村についてAbout ITSUKI

五木村の村域から約1万2,000年前以上前の旧石器時代の石器が見つかっていることから、五木村の歴史が古いことがわかります。さらに、川辺川流域に多数の縄文時代の遺跡が確認され、大昔から五木谷には人が住み着いて、生活をしていた痕跡を見ることができます。五木村は、平家の落人が戦に敗れ、たどり着いたという逸話が口承で伝えられ、特産品の山うに豆腐は、平家の保存食、豆腐の味噌漬けから発したものといわれています。

九州山地の標高1,000m以上の山岳が連なる五木村は、熊本県でも最大の村域を持っていますが、人口は約1000人。村域のほとんどが森林で、林業やそれに付随する農業が五木村の中心的産業となっています。

森林は木材をはじめとする林産物を供給する場であると同時に、さまざまな生き物のすみかとなり、その地域の健全な自然環境をもたらし、安心できる暮らしにつながるような働きをしています。木材を供給するために植えられている杉や桧の人工林は、適切に手入れされることで、しっかりと根を張り、その地域の災害を防ぐ役割を担っています。

森林(人工林)の
育成と役割The Forest Upbringing & Role

  • a植林

    畑で育てた苗木を山に植える作業。主伐を終えた土地を整え、春先から植林の作業を行います。木の成長を考慮に入れながら、適切な間隔で植え付けを行います。すべて手植えで行うため、1日に250本から300本程度の苗を植えます。

  • b下草刈り

    植え付けたばかりの苗木はとても小さく、周りに生えた雑草がその成長を邪魔してしまいます。雑草が一番増える夏の時期に、植え付けた苗木のまわりに生えている雑草を刈る「下草刈り」を行います。植え付けた苗木が充分に育つまで5年以上はこの作業が必要です。

  • c枝打ち

    木材としてまっすぐで、品質の高いものを収穫するために、木の成長に合わせて「枝打ち」を行います。この枝打ちは、低い場所の枝を切り払って、節の少ない木材にすることができます。枝打ちを行うことで、森林の中に光りが入り、明るくなります。

  • d間伐

    植え付けて20年ほどで行うのが「間伐」です。木と木の間隔の密度が高まると、それぞれの木の成長に影響してくるため、成長するために適正な間隔にするために間引いて伐採します。伐った木は、間伐材として花壇の杭などの製品に利用しています。

  • e主伐

    植え付けから木材として収穫するまで、だいたい40年から50年くらいの年月がかかります。伐採した木は、乾燥加工の工程を経て、木材として出荷されます。五木村森林組合では、伐採した後に枝や葉をつけたままそのまま放置して乾燥する「葉がらし乾燥」を経て、製材所で自然乾燥を行っています。

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